東郷茂徳
2015年4月19日日曜日
書庫(32):片山正雄『男女と天才』序(東郷青楓)より
(…)
孤村片山先生静読多年、徐ろに立ちて文壇に為さんとす。 近者已に筆を評論に逞くし、精察透徹、今又此好訳あり。意気壮なりと謂ふべし。 然りと雖此事先生該博の識を以てす、亦易々ならんのみ。 予の望まんとする所更に大なる者あり。当今の文壇正に混沌暗澹、一の先覚なく、一の大光明なし。 由来為す可き事尠しとせず。創作可なり、評論亦可なり。急転直下、文芸の根底に向って炬火を投ぜよ。 本書に序して華々しき首途を祝したる予は、他日文壇の大光明として、先生を謳歌するの光栄を有せんと希ふものなり。
0 件のコメント:
コメントを投稿
次の投稿
前の投稿
ホーム
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿