あな静か死生一如の坂越へて春の野原に暫したたずむ(野道に独り休息へり)
若き日の望みと過(い)にし現実のくひ違ひたるがいとおもしろし
朝な朝な憂き事の増す世の中と思ひ定めて暮らしきにけり
現し身は牢屋(ひとや)にあれど雄心は翼を高み天かけり行く
久方の大空照す御光に凡てが生り行くさまのめでたき
春過ぎて夏来にけらし世田ヶ谷の杉の木立ゆ雲立ち見ゆる
朝の内に朝顔の苗分ち植ゑ今日一日を心静かに
とりどりに咲きて出づべき花の園たまには遅るゝことのよろしき
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