2015年6月14日日曜日

書庫(35):東郷茂徳「時代の一面」附録の短歌(I)より:八月九日、エヂへ

こゝにありてい蒸し暑さの時折は山の住居を偲びつるかも

ここの夏涼しき雨の降る時は山家のストーブ眼交いに見る

夕立に庭に水溜め芝舟を浮べて遊びし頃をしぞ念ふ

獄庭に蝉は來鳴けりあさっては立秋なりとぞ時は動きて

三とせ來世の事凡てよくならず人の進歩のさも難きかな

世の人よ政治は天下の爲めなるぞ私心を捨てよ眞心を持て

三とせ前原子爆弾投下さる世界歴史に特筆すべし(八月六日)

弓矢もて殺すはわろし鐵砲しよしと言ふごと原子爆弾は

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